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歯周基本治療後の管理 メンテナンスについて

こんにちは!阿倍野区西田辺の歯医者、うえたに歯科クリニックです。

歯周基本治療の流れにおいて、「メンテナンス」「SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)」「定期検診」は、それぞれ異なる役割を持ちます。治療後の口腔内の状態によって適切な管理が必要となります。

今回は、歯周基本治療におけるメンテナンスの役割についてお話しします。

メンテナンスとは?
歯周基本治療の後、歯ぐきの炎症を抑え、歯周病の進行を止めるために行われるのがメンテナンスです。この段階ではプラークコントロールや歯石の除去、ポケット内の清掃が重点的に行われます。患者さん自身のセルフケアの向上も重要であり、適切な歯磨き方法やデンタルフロスの使用を指導することも含まれます。

症状が安定した場合のSPT
SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)は、進行が止まり安定した状態(4mm以上の歯周ポケットがあるが進行が見られない場合)に対して行われる定期治療です。

SPTの主な内容
SPTは、歯周病の再発を防ぎながら安定した状態を維持するための治療であり、通常3〜6ヶ月に一度の頻度で行います。

・歯周ポケットの管理
4mm以上のポケットがある場合、深部の清掃を行い炎症を抑えます。

・プラークコントロール
歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニング(PMTC)でバイオフィルムを除去します。

・噛み合わせの調整
歯の負担を減らし、再発を防ぐためのチェックを行います。

・セルフケアの指導
患者さんが適切なケアを継続できるよう、ブラッシング指導を行います。

・定期的な経過観察
状態が悪化していないかを確認し、必要に応じて追加治療を検討します。

治癒した場合の定期検診
歯周病が治癒したと判断される基準は、以下の4つです。

歯ぐきに炎症がない
・歯周ポケットが3mm以下
出血が認められない
・歯の動揺が生理的範囲に収まっている

この状態に達した場合、SPTから定期検診へと移行します。定期検診では、健康な状態を維持するためのチェックを行います。

定期検診の主な内容
定期検診の頻度は、個人のリスクに応じて3〜6ヶ月ごとが一般的です。

・口腔内のチェック
虫歯や歯ぐきの状態を確認します。

・歯石の除去
必要に応じてスケーリングを実施します。

・歯磨き指導
必要に応じてセルフケアの見直しを行います。

・噛み合わせの確認
歯の動揺や負担をチェックします。

まとめ

歯周基本治療の後、状態に応じたメンテナンスが必要となります。症状の安定を維持するためにはSPT、完全に治癒した場合には定期検診を行い、口腔内の健康を長期的に保つことが重要です。適切なケアを継続することで歯周病の再発を防ぎ、健康な歯を維持しましょう。