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見えないところまで診る 根管治療のための精密検査とは

こんにちは!阿倍野区西田辺の歯医者、うえたに歯科クリニックです。

根管治療を成功させるには、肉眼では見えない細部まで正確に把握し、緻密な診断と計画を立てることが欠かせません。当院では独自の精密検査を取り入れ、より安全で確実な根管治療の提供に努めています。今回は、当院で実施している根管治療に特化した精密検査の内容についてご紹介します。

レントゲン14枚法(デンタルX線撮影)

根管の長さや曲がり具合、感染の有無、歯の根の先端の状態などを正確に把握するには、高精度のレントゲンが欠かせません。当院では、1本ずつ詳細に診ることができる14枚法を採用しており、小さな病変や根の破折など、通常のパノラマレントゲンでは見逃されがちな情報も把握できます。

 

歯科用CT撮影(3D画像診断)

根管治療では、根の本数や複雑な形状を正しく認識することが極めて重要です。歯科用CTでは、従来のレントゲンでは確認できない根の構造や骨の状態を立体的に映し出すことができ、治療の安全性と精度が格段に高まります。特に再治療や難症例においては、CT診断が欠かせません。

 

顎模型作成と咬合検査

根管治療後の噛み合わせのバランスが悪いと、治療した歯に負担がかかり、再びトラブルの原因になることがあります。そのため、歯型を採取して咬合器という機械で噛み合わせの状態を再現・分析したうえで、咬合調整が必要かどうかを診断し、必要に応じて調整を行います。

 

顎関節のレントゲン撮影

噛み合わせと密接に関係する顎関節の状態も、治療前に確認します。顎関節のゆがみや筋肉の不均衡があると、無意識に片側ばかりで噛んでしまい、治療した歯に過剰な力がかかることがあります。レントゲン撮影により、噛み合わせ全体のバランスを考慮した根管治療を実現します。

 

位相差顕微鏡検査

根管治療は、細菌との戦いです。どれだけ無菌的に根の中をきれいにできるかが成功のカギを握ります。当院では、患者様のお口から採取した細菌を顕微鏡で観察し、どのような菌が多く、どの程度活発に活動しているかを確認します。これにより、個々のリスクに応じた治療方針を立てることが可能になります。

 

むし歯・歯周病リスクの数値化

根管治療が必要になるほど進行してしまったむし歯の背景には、日常のケア不足やリスク体質が隠れていることも少なくありません。唾液検査や生活習慣のチェックを通してリスクを数値化し、再発を防ぐための予防プランをご提案しています。

 

歯の色味の検査

根管治療を行った歯は、変色しやすくなる場合があります。治療後に詰め物や被せ物を装着する際、周囲の歯と自然に馴染むよう色味をしっかり確認することで、見た目の美しさも大切にしています。

 

まとめ

根管治療は「ただ神経を取って詰める」だけの処置ではありません。目に見えない根の中を正確に診断し、細菌を徹底的に排除し、再発を防ぐためには、高度な診査と緻密な治療計画が不可欠です。

当院では、症状に応じて適切な根管治療をご提案しております。「歯を残したい」「他院で抜歯と言われた」といったお悩みがある方も、ぜひお気軽にご相談ください。